日本海にぽっかりと浮かぶ、親指のような形をした能登半島。
一年を通じてさまざまな魚介が水揚げされる海の幸の宝庫としても知られています。

その能登の海で獲れたなまこが「能登なまこ」。
北海道から九州まで日本各地に生息するなまこの中でも、ひときわ磯の香りが強く、
身にしっかりとした味があると食通の間で評判を集めています。
世界各国から食材が集まる築地市場でもその存在は“別格”で、
他のなまこより2~3割高値で取引されることも珍しくないそう。
そのヒミツは環境。なまこは海中や海底のプランクトンや有機物を食べて成長します。
見かけと違って(?)とてもデリケートで、海水や土壌の少しの変化にも敏感に反応するため、
産地によって微妙に味が異なるのです。
能登なまこは、適度な食感と強い磯の香り、
そのままでも食べられるしっかりとしたうまみが何よりの自慢。
では、そのおいしさの理由の一部をご紹介しましょう。

ヒミツ1
山から流れ込む養分をたっぷりと含んだ水と清らかな海水が混じり合う能登の海には、良質な海藻が育ちます。その海藻を食べるのがなまこの食料となるプランクトン。能登のなまこはうまみの素である海藻を食べて育っているで、身に深い味わいがあるのです。
ヒミツ2
能登の海底は、何万年もの時間をかけて有機物が堆積した珪藻土。この珪藻土にはろ過作用があり、海水を清浄に保つ助けをしてくれます。さらに好都合なのが、冬の厳しい寒さ。冷たい水が大好きななまこにとってはこの上ない環境で、すくすくと成長し身に適度な歯ごたえが生まれます。
ヒミツ3
能登なまこの加工はほとんどが手作業。熟練の職人が自分の目と手で一つ一つのなまこと向き合いながら、適した加工法を判断します。伝統の加工技術。これも忘れることができない、能登なまこのうまさです。

このように、能登の自然と伝統の奇跡のコラボレーションによって生まれた能登なまこ。
食通や料理人にも一目置かれるのも納得でしょ?